導入事例

Chromebook

ラ・サール学園
進学校が考える Chromebook™ 活用のポイント

文部科学省の指針をきっかけに Chromebook を導入し、端末活用を進められる「ラ・サール学園」様。Chromebook 導入前に抱えられていた課題や不安、ミカサ商事への評価、Chromebook 活用方法、ICTに関する展望などについてお話しいただきました。

学校詳細

本校は県内外から教育に熱心な家庭の子弟が集まった男子校です。幅のある快活で誠実な交友関係が保たれ、互いに練り合う機会に恵まれています。正面に仰ぐ桜島の偉容はその環境を一層よいものにしています。本校では単に知識を得るためだけではなく、立派な人間を作るための土台となるように指導されます。中学の「倫理」、高校の「人間学」は本校独自の教科で、正しい社会生活のあり方の標準を示し、生徒が神・隣人・自分に対する義務を知り、実行することを目指しています。中高一貫の6か年の教育は、人間的な育成に関して、学校の方針を十分に徹底させることができ、寮がそのためのすぐれた修練の場となっています。特色のある教育課程を組むことにより、記憶力が高く心身ともに伸び盛りの中学3年間に基礎力を充実させるとともに、高校の課程と有機的に関連させて学習効果を向上させています。

学校名 ラ・サール高等学校
ラ・サール中学校
住所 〒891-0192 鹿児島県鹿児島市小松原2丁目10番1号
TEL 0480-42-1303
FAX 099-268-3121
HP http://www.lasalle.ed.jp/

1人1台の学習者用端末の導入

学習者用端末に Chromebook を選定した理由

インタビュアー:Chromebook を導入された経緯についてお聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー: そもそも本校が端末導入に至ったのは、文科省が指針発表をしたことがきっかけでした。文科省の指針をもとに、本学の中学校でどのように1人1台の端末導入を進めていくかを議論していました。ですが、まだ1人1台導入するのは難しいと考えていたので、まずは各学年に50台ずつ、中学校3学年、高校2学年の計250台の Chromebook を導入しました。当時、Chromebook を選定した理由は、安価だったからですね。コロナ禍に入ったことで、リモートでの対応が必要になり、まず全職員に iPad を配付しリモートで授業が行えるように備えていました。コロナ禍は1人1台の学習者用端末導入の後押しになりましたね。

インタビュアー:教職員様に iPad を導入されたのはどのような理由からでしょうか。

インタビュイー:コロナ以前に教職員に iPad を導入した理由としては、Chromebook を利用したことがない先生方がいたことと、Mac を使っていた先生方がいらっしゃったからです。iPad は価格が高価なものもありますが、クラウドベースで利用することを前提に選ぶと比較的安価で手に入ります。先生方には iPad のほうが馴染み深く扱いやすいだろうと思い、導入することになりました。

インタビュアー:教職員様に導入していた iPad ではなく、Chromebook を生徒向け学習者用端末として導入されたのはどのような理由からでしょうか。

インタビュイー:Windows や iPad も検討したのですが、Windows で動作を軽くしようとすると、スペックが高いパソコンが必要になるので、その分価格も上がり保護者の費用負担が大きくなってしまいます。iPad はキーボードと本体がセパレートになっているので、落として壊したりするのではないかといった懸念がありました。Chromebook は、Windows と比べると動作が軽く起動の早い端末が手ごろな価格で手に入る点が魅力ですし、iPad と比べると頑丈で、キーボードが最初からついています。また、Google Workspace for Education(以下、Google Workspace と表記)との相性の良さも Chromebook を選んだ理由の1つですね。本校では1人1台の端末が行き渡る前から Google Workspace を使っていたのですが、Google Workspace は Google が提供しているツールなので、あまり iPad で利用するイメージがわかなかったこともあり、Chromebook を導入しました。

端末導入時の保護者への説明

インタビュアー:端末購入費を保護者様にご負担いただくということで、説明するうえで重視されていたことはありますか。

インタビュイー: 特に重視した点はありませんが、経済的に端末購入が難しいご家庭には、学校で端末を使う際には不平等が起きないよう端末を貸し出しますとご説明しました。家ではご家庭の端末を使っていただくようにご説明し、購入いただける方には購入していただくことにしました。実際の購入率は100%に近い状態で、購入しない生徒は1学年に2、3人いるかいないかぐらいだったので、導入はすんなり進んだ感じですね。ただ、高校3年生はもうすぐ卒業なので、購入はさせずに学校の端末を貸し出しています。

Chromebook 導入前の課題および不安

端末が遊び道具になってしまうのではないか

インタビュアー:事前アンケートで Chromebook 導入前の課題および不安について、「遊び道具にならないか」どうかが不安だったと伺っております。詳しくお聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー: Chromebook を選んだ理由の一つに、端末は遊び道具ではなく特殊な機械だという認識をもって欲しかったということがあります。iPad はスマホ等とあまり変わらないので、学習用のものという意識が持てないですよね。その点、Chromebook は当時あまり知られていなかったので、正しく認識してもらえると思いました。ですが、様々な対策をしていても抜け道があるので、現実的にはやはり遊び道具になってしまっています。生徒はおもちゃを与えられたような様子で、パソコンに詳しい生徒は端末で遊ぶ方法を何とか探して遊んでしまっています。その結果、出てきた問題に一つずつ対応をしています。中学生はまだ幼いので、このようなことはやはり中学生に多いですね。導入当初は高校生も端末で遊んでしまうことはありましたが、高校生にもなればそれはよくないことだというのがわかるので、中学生と比べると遊ぶ生徒は少ないですね。今後は端末の使い方について、小学校である程度指導されて、使い方を学んだ状態で中学生になるので、端末で遊んでしまうといったことが減っていくと思います。学校によって端末を使っていたり、使っていなかったりするので、端末の使い方については適切に指導する必要があると感じています。

Chromebook の活用方法

端末活用の進め方

インタビュアー:端末の活用はどのように進められているのでしょうか。

インタビュイー:先生方それぞれに任せていて、先生方の考えや学年単位で活用を進めていただいています。例えば、生徒と先生がやり取りするような日誌をデジタル化したり、委員会活動や特別活動などによく活用されています。

委員会活動での端末活用

インタビュアー:委員会活動や特別活動での活用について、詳しくお聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー:1つは生徒会での活用ですね。生徒会の記録やクラスマッチの出場・種目・エントリーといったこれまで紙で行っていたものを Google フォームで作成し、そのフォームに入力してもらうようになりました。フォームを使えば、すぐに集計ができます。本校では大きな行事として、文化祭と体育祭、それからクリスマスバスケットバザーがあります。そういった行事の準備や進行を全て生徒が行っており、それぞれ利用しています。

インタビュアー:生徒様だけで進められているのですか。

インタビュイー:教員は顧問として付き添いますが、基本的に生徒だけで進めます。Chromebook は、文化祭では各生徒への連絡や行事内容の案内、体育祭では競技や参加する生徒の登録、名簿の作成等に活用しています。また、一番大きな行事のクリスマスバスケットバザーは、同窓会等色々な組織を巻き込んで行う行事なので、その際の各所への連絡にも活用していますね。

インタビュアー:Chromebook の活用内容も生徒様が決めているのでしょうか。

インタビュイー:そうですね、生徒が決めています。行事の準備を進める際に、集まって話し合うこともありますが、端末があれば家に帰ってからでもできることがありますよね。端末を使って連絡を取り合うこともできるし、何かアイデアが浮かんできた際に書き込むなどもできます。基本的に生徒が中心になって全て進めるので、教員は見守るだけですね。あとは補習でも端末を活用していて、Moodleというeラーニングの教材を使って補習を行っています。補習では、合格点未満の場合やり直しをさせるのですが、紙で取り組む場合とコンピュータで取り組む場合で生徒達の反応が違うんです。コンピュータを触ること自体が楽しいのか、コンピュータで取り組む場合は負担が軽くなるようです。紙だとテストという感覚が強いですが、コンピュータでCBT形式で取り組むとクイズ感覚で集中するんですよね。悩んでいることを紙だと書けない生徒もパソコンを使うと上手くいく場合もありますよね。そのような点で端末を導入してよかったと感じています。
※1 Moodle:オープンソース型オールインワン学習プラットフォーム

活用を進めることができた工夫・要因

インタビュアー:活用を進めることができた要因や行われた工夫などをお聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー:工夫ではないですが、若い先生方にこういう使い方で授業をやってみてというように私のほうからアイデアや活用方法を提案することもありますし、先生方からも提案いただいています。

ミカサ商事の提案を採用した経緯と理由

きっかけは資料のダウンロード

インタビュアー:弊社のご提案を採用いただいた理由や経緯をお聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー:ミカサさんの資料をダウンロードしたことがきっかけです。ミカサさんの資料を見るまで導入について、学校が支給するのか、保護者が購入するのか、財源はどこなのか等あまり分かっていませんでした。悩んでいたところにミカサさんの資料を拝見し、ECサイトを使って申込から集金までしてくれるサービスがあることを知りました。学校がお金の管理をしなくても済むというのは、非常にいいと思いました。そして、端末導入についてミカサさんに問い合わせしたという経緯です。

Google for Education™ の販売パートナーとしての実績

インタビュイー:業者を選ぶうえで、サポートが充実しているかどうかは大事なポイントでした。というのも、Google Workspace の設定等細かい部分で分かりにくいことがあったのですが、そういった不明点をどこに聞けば解決できるのか分からず困っていたんです。ですので、ミカサさんの営業の方に分からないことがあれば質問できるのか、サポートしてくれるのかということを確認しましたね。営業の方から「弊社は Google for Education の販売パートナーとして実績があります。サポートは任せてください」と返答いただいたことも、ミカサさんを選んだ理由の1つですね。

ミカサ商事の評価

担当者の対応から感じる安心感

インタビュアー:ミカサの評価について、事前アンケートで「Google Workspace に詳しい」と伺っております。詳しくお聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー:営業の方の対応や技術の方のサポートでそのように感じましたね。技術の方が Google Workspace の使い方、設定の例などを丁寧に説明してくれました。Chromebook や Google Workspace の運用実績があるので、細かいことも質問すれば、その場ではわからなくても調べて確実に回答してくれました。やはりそこは大事ですね。技術の方のサポートや普段の営業の方の対応から、この会社ならずっとサポートしてくれるだろうなという安心感がありますね。

インタビュアー:納品に関する評価はいかがでしょうか。

インタビュイー:必要になること、実施することを1つ1つ確認しながら、何か不明事項があれば次回の課題として対応してくださるという進め方をしてくださったことが良かったですね。時系列がどのように進んでいるのかがわかりますし、課題点を理解してくださっていることが好印象でした。納品の連絡も来校して説明してくださいました。納品までに色々な要望を出したのですが、対応可否やいつまでにできるかなどを全て明確に回答してくださるのが非常にありがたいですね。すぐに回答できない場合も、分かり次第回答しますというように確実に対応してくれるところがいいですね。

学校専用ECサイトを利用した個人販売の結果

インタビュアー:ありがとうございます。学校専用ECサイトを利用した個人販売で導入いただきましたが、個人販売を利用された結果はいかがでしょうか。

インタビュイー:学校の負担は少ないですね。ECサイトの操作に慣れていない人からは「わからない」という連絡が来たのですが、この際もミカサさんに連絡したらすぐに対応してくださって、早い段階で解消されました。そういったところでもサポートが充実しているという印象です。トラブルも少なかったと思います。

インタビュアー:ご評価いただきありがとうございます。

ICTに関する今後の展望

状況に応じた端末活用

インタビュアー:今後の活用計画やICTに関する展望について、お聞かせいただけますでしょうか。

インタビュイー:私は情報の授業を担当しているのですが、情報の授業は仕組みを理解することに加えて、実際にインターネットに接続したり、キーボードを使って入力してみたりすることが大事なんです。本校の生徒は医者志望が多いのですが、「以前は紙だったカルテも今ではパソコンを使ってキーボードで入力しているよね」「キーボードをブラインドタッチで入力できるとかっこいいよね」と生徒に話しています。そのように、使用するイメージを持たせて授業で活用するほうが、生徒にとっては有意義に感じるのではと考えています。端末の活用方法は先生達の裁量に任せていますが、端末を活用することを前提にして授業を作ってもらっています。若い先生方はICT機器を使って授業を行うことに全く抵抗がないので、色々な活用方法を考えてもらっています。長期間学校を休まなければいけなくなった場合など何かイレギュラーな問題が起こった際に、このようなICT機器は非常に便利です。学習機会を確保することができるので、非常に役立つ道具だと思いましたね。状況に応じて上手く端末を活用していくことが大事だと思います。

学習者用端末として1人1台の Chromebook を導入し、生徒様が主体で委員会活動や特別活動などで端末を活用されているラ・サール学園様。Chromebook を選定された理由や、Chromebook の活用方法について、お話しいただきました。このたびは貴重なご意見や情報を共有していただき、誠にありがとうございました。

Google for Education
正規販売パートナー
ミカサ商事株式会社